Story | 06/14/2021 05:59:51 | 1 min 読み取り時間

現状と今後について。UPM Timberによる市場概況

市況や価格トレンドがどのように変わっていくかを予測するのは困難であると、かねてから言われています。しかし平常時の予測はこれまで大抵、特に短期的なスパンで見た場合、現実の経過と非常に近い結果を示してきました。以前から製材業は、他の多くの業界に比べ、一定の特異さを持っていました。需要や価格動向が上昇するにせよ下落するにせよ、他業界よりも遥かに急激に変動した例は数多くあります。現在、需要と価格の高騰が起こり、そうした現象が少なくとも年末までは続きそうな気配を示しているこの状況は、年初当時の段階では予測不可能でした。来年の年初め以降の市況は、業界のすべての関係者が関心を寄せ、分析している事柄であることは間違いありません。ここで予想を立てることで、未来を覗いて今後の道のりに目を向けることは、間違いなく有益なはずです。

製材需要は世界的に見て極めて高い状況にあり、このことが需給バランスの不均衡を生んでいます。その原因は誰の目にも明らかであり、パンデミック下における住宅改築やエクステリアや庭の建設の急増等が挙げられますが、それに限らず、米国における製材や加工木材の需要も予想を上回っています。一方で、ロシア産製材品の主要な需要先市場では納品量が通常より落ちているといった例もあります。しかしこのような「混乱要因」があるにせよ、製材は、多様な用途を持つエコフレンドリーな資材としてようやく正当に評価され始めていると私は思います。そして今後も好調な需要が続くでしょう。こうしたグローバルな需要に生産が今後どれだけ追いつけるかは、まだ未知数です。

現在の超高値が時間の経過とともにいずれ安定に向かうことは明白です。しかし歴史的に繰り返されてきた製材価格の急落はもう起こらないと私は見ています。製材品や製材加工品の価格は、むしろ高止まりするでしょう。当然これによって全バリューチェーンの収益力は底上げされ、製材各社の利益増を引き起こし、開発意欲が長期的にも高まることになると思われます。

市況がどうであれ、当社が以前にも増してお客様に対するサービス向上を目指しており、常に事業進化を図っていることは、カスタマーニュースレターにおいて何度もお伝えしている通りです。UPM Timberの経営モデルは2020年の秋に大きく改善され、社内業務の効率性をさらに高めるために組織再編を実施しました。変革の最大の目的は、今後もお客様にとってナンバーワンの製材メーカーであり続けることです。当社の営業や窓口の担当者は、お馴染みの顔ぶれのまま従来と同じ役割を果たします。そのため、これらの変化が必ずしも直接お客様の目に見えるようになるとは限りません。

2021年6月1日に、UPM Timberは新しいリーダーとしてAntti Koulumiesを迎えました。Anttiは企業経営、機能開発、戦略に関して確かな経験とノウハウを持っており、UPM Timber以前は全く別の業界で活躍していました。当社は製材業において長年の実績を持っていますが、新しい視点によってこれまでにない考えやアイデアが注入され、新たな可能性が広がり、事業の一新と進化を推進できるようになったことは、非常にポジティブな展開だと思います。

私たちの協力関係を祝福するとともに、世界各地のお客様が安全で素晴らしい夏を過ごし、今後も成功を享受されることを心から願っております。

Mikko Hyvärinen

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